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かみ合わせに始まり噛み合わせを合わせるというコンセプト

リビングデンタルケアの歯科医師山内です。私は多くの歯周病治療や義歯・入れ歯、インプラント、さらにそれらに付帯する補綴まで実に様々な治療を行ってきました。多くの場合は患者様方に喜んでいただき、歯科医師・歯医者としての至福をいただきました。

しかし四半世紀に及ぶ真剣な臨床現場において、100%パーフェクト?というと自分の中ではそう言い切れないものがありました。エクセレント(卓越した)は求められても、パーフェクト(完璧な)はきっとこの先も実現は大変困難なことかもしれません。でも長く多くの経験の中で一つ突き詰めなければいけない課題は明白になりました。それがかみ合わせです。 みな様の中にもとても素晴らしい審美歯科、矯正治療、入れ歯、インプラント治療や歯周病治療を受診され、治療終了直後はとても満足いただけたのに、なぜか早期に治した箇所が外れるずれる、あるいは壊れる。矯正後の歯列が後戻りする。歯周病治療を続けているのになかなか歯周病から抜け出せない。綺麗に被せ終わったにもかかわらず噛みにくいといったご経験をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。インプラントがフィクスチャー(人工歯根)ごと抜け落ちてしまったということもあるかもしれません。入れ歯で噛めなかったり、しゃべりずらいということもご経験の方もあることでしょう。 また、顎が痛くなったり、お口が開きづらくなったり(顎関節症)・・・肩こり、偏頭痛、気持ちの落ち込みなど。

これらのことを評価するのに今までの歯科では明確な基準を求める習慣がありませんでした。私も以前はそうだったのですが、多くの知識と感覚と経験というものを基にこうなれば「きっとうまくいく」という概念で治療に突き進むことが往々です。今の歯科でも多くはそうであるといえます。大きな学会の症例報告でも、「この患者さんは噛み合わせは普通ですので、問題はないので、・・・」という前置きで診断が下され、「はい、うまくいきました。」と締めくくられています。実際うまくいくケースがほとんどかもしれません。私たち歯医者はとても色々な各部においても努力をしています。でもどうしてもそれだけでは解決できない事柄や、様々な不定愁訴と呼ばれる症状があることも事実です。実際に私もいくつかのケースで直面し経験いたしました。そもそもの明確な基準を持ち合わせれば評価のしようがあるのですが、前述したような勘と経験だけではどこが問題なのかが解りづらいのです。 そこで私が行きつき、今後の歯科医師人生において傾倒してみたい課題としてかみ合わせの診査、検査、評価。それに基すく診断、診療計画、治療、メンテナンスなのです。 実際の検査項目や方法などは次の機会にお伝えいたします。(2014,8,15 Koji Yamauchi )

  カテゴリ:噛み合わせ